![]() 2010.03.17 Wednesday
「銀の匙」
「銀の匙」中 勘助著 岩波書店
父が昨年読んでとっても感動したと言っていた本で 先日実家から来た小包に入れてきてくれました。 この小説家はあまり有名ではないそうで 勿論私も初めて耳にする名前でした。 明治の人でただひとり夏目漱石が絶賛したという小説です。 所謂私小説で、自分の生まれた時からのことが 淡々と綴ってあるのですけど その詳細なことといったら驚嘆に値します。 たった140〜150年前の日本人の暮らしというものは こんなものだったのか!\(@o@)/!と 驚きつつ読みました。 本心を言うと最初はだいぶ退屈で 途中で投げ出そうかと思ったのですが 前編の半ばすぎから俄然おもしろくなって あとは後半も一気に読んでしまいました。 この人の心・・・とってもよく理解できるのです。 美しいもの綺麗なもの、綺麗な音や色や形などを 目にするとすぐに涙が溢れてくるという あの時代の男性としては それはそれは生き難かったことでしょう。 詳細は避けて、一読お薦めします。 ![]() |