![]() 2005.09.30 Friday
「生きて死ぬ智慧」
![]() 著者の柳澤桂子さんのことは9年くらい前からNHKの番組を見て知っていました。 未来を嘱望された科学者であったのに原因不明の病気で寝たきりになり その後同じく科学者であるご主人とお医者様が探し当てた薬で 劇的に快復されたということを大変興味を持って見て来ました。 この「生きて死ぬ智慧」の出版以来随分と大きな反響があったらしく 先日もNHKの朝の番組にご本人が出演したいたので見ました。 なので友人から借りてかなりな期待を持って読みました。 あとがきを読むと「36年間病んでいた」と書かれていたので その闘病生活は凄まじいものだったのではないかと思います。 般若心経については詳しくは知らないので この方の解釈があっているのかどうか、わかりません。 ご自分でも「専門家ではないので自分なりの解釈です」と書かれていますが、私の印象では「え〜?こんなもんなの?」でした。 どうやらこの方は「宇宙を構成しているのは原子である」を前提に考察しているようですが、現在では物理学は量子や素粒子の世界であって、もはや原子の段階ではないと思うのですが。 しかも「お釈迦様が原子を考えておられたとは思わない」なんていってるので、これにもびっくりしました。 お釈迦様=仏陀はそんなこと考えるとか考えないとかいう種類の存在ではないとは思わないのかしら? 私も専門家ではないので批判はできませんが(そう言いながら批判してるけど)最終的にはやっぱりこの人はどこまで行っても科学者であって 信仰者ではないのだな・・・と感じました。 「仏教って、どうしていつも現世のことしか言わないのだろう?」 これも私の疑問です。もう一冊「般若心経入門」という本(松原泰道著)も友人が一緒に貸してくれたので、これも読み始めたのですが、 内容は道徳的なことばかりで、現代の日本の仏教への疑問がまた湧いて来ました。 宗教と道徳は違うでしょう?なんだけど こんなところで毒を吐いていても仕方ないですね。 「やおよろず帖」和のお告げ 「科戸の風」(しなどのかぜ) 「強い追い風が、あなたに吹きます。 いやなことは皆、風といっしょに吹き飛んでしまうでしょう」 今日も暑いくらいの一日で、秋風という風情でもないし 別にいやなこともないのですが、どんな追い風が来るのかしら? ![]() |