2008.11.07 Friday
昔は知らなかった
スタンリー・キューブリック監督の名作
「2001年宇宙の旅」のオープニングからずっとバックで鳴っている
壮大な音楽は、
R.シュトラウスの交響詩「ツァラツストラはかく語りき」です。
これはもともと、哲学者ニーチェの代表的な著書の題名です。
勿論私は読んだことありません。
で、これは現代語で言うと「ツァラツストラはこう語った」になります。
で、「こう語った」という「ツァラツストラ」って
いったい誰?って、ずっと思っていました。
それが、最近シュタイナーの本を読んでいて知ったのですが
「ツァラツストラ」とは「ゾロアスター」のことなのだそうです
!\(◎o◎)/!
「ゾロアスター」と言えば、「ゾロアスター教(拝火教)」の
創始者?代表者?かな?
よく知りませんでした。
だって、中学の歴史の授業のときに先生が
「昔、拝火教というバカな宗教があって
火を拝み、その大元である太陽を拝んで目がつぶれちゃったんだ」
みたいなことを聞かされたので
それをそのまま鵜呑みにしてました。
その先生、今にして思えば、バリバリの唯物論者の極左派でした。
ですが、「ゾロアスター教」はそんなおバカな宗教ではないということが
シュタイナーを学んでいて解りました。
その時代の民族、人間達を率いた列記とした偉大な宗教であったのです。
そして、話は変わりますが
以前社宅で仲のよかったインド人の友人に
別の私の友人を紹介したら
「ますだ」さんも「まつだ」さんも
彼女は「マズダさん」と呼ぶのです。
だからそれを訂正して
「マズダじゃなくて、マスダ、マツダ」だって言ったら、
「え〜?車のマズダと同じじゃないの?」って。
「車のメーカーはそれこそマツダでしょう」と私。
そしたら彼女は「いえ、車にはマズダって書いてある」と。
そうなんですよ。
東洋工業は日本では「マツダ」だけど
車をよ〜く見ると「MAZUDA」と書いてありました。
そんなことがあって、
「なぜにMAZUDAなのか?」と、これもずっと疑問でした。
それが、これまたシュタイナーを学び始めて知ることになったのですが
この「MAZUDA」は「アフラマズダ」のことだったのです。
ここで話は戻って、「アフラマズダ」とは
ゾロアスター教の神、太陽神の名前だったのです。
ゾロアスターはイスラム教で言えばモハメッドに相当し
アフラマズダはアッラーの神。
日本の仏教で言えば例えばゾロアスターは親鸞とか法然とか日蓮とかで
アフラマズダは釈迦ですね。
こんな関係なのですが
シュタイナーは「過去の偉大な宗教は時代が移るに従って
信仰の対象としては存在しなくなるけれど
偉大な文化として残って行く」と言います。
ギリシアの神々を今も信仰している人はいないけど
ゼウスだのビーナスだのという神々は文化の担い手として
今も脈々と生きています。
だから、昔中学の先生が生徒に言ったように
「火を拝む、バカな宗教を信じるバカな人間がいた」みたいなことは
軽々しく言うものではないと、私は思います。
邪教は別ですが、それぞれの時代や文化にそれぞれの宗教があり
それはきちんと敬われるべきだと感じるのです。
|